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グリモワール(ケイアイメルヘン19)スペシャルレポート

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朝晩の冷え込みから秋の深まりを感じる10月の中頃。茨城県のスピリットファームでデビューに備えて調教を進めているグリモワールが本稿の主役である。好天の中で取材が出来ればと、週間予報とにらめっこしながら日程を調整し、茨城県牛久市のスピリットファームに向かって夜明け前の東京を出る。高速道路を走っていると、雲を紅く染めながら太陽が昇る。その光を浴びながらこれから始まる取材に向けて自分にスイッチを入れた。

グリモワールは父キンシャサノキセキ、母ケイアイメルヘン、母の父エンドスウィープの2歳牝馬。母のケイアイメルヘンは現役時代4勝を挙げてオープンまで駆け上った実績を持ち、産駒には当クラブ所属で4勝を挙げているローレルリーベなどを輩出。母の兄にはダイヤモンドS-G3や阪神スプリングジャンプ-JG2など11勝を挙げて種牡馬となったケイアイドウソジンがいる。もっと血統をさかのぼれば近親には英三冠馬のニジンスキーや英愛ダービーを制したザミンストレル、G1 2勝で輸入種牡馬のアレミロード、桜花賞を制し、母としてアグネスフライト・アグネスタキオンを輩出したアグネスフローラの父でもあるロイヤルスキーなどがいる。さすが北米の名馬産家エドワード.P.テイラーによって紡がれた名牝系の出自だ。

父のキンシャサノキセキはオーストラリア産のフジキセキ産駒。雄大な馬体とスピードを武器に8歳で迎えた引退レース高松宮記念-G1も制した名スプリンターだ。G1 2勝含む重賞7勝の成績を残して社台スタリオンステーションで種牡馬入り。産駒は父と同じく阪神C-G2を制したシュウジ、昨年のスプリングS-G2を制し皐月賞-G1で3着したガロアクリーク、7歳となった今年も交流重賞の東京盃-Jpn2を制するなどダート短距離界で息長く活躍を続けるサクセスエナジーなど、舞台を選ばずに成績を残している。

東京から車に乗り、1時間ちょっとで目的地のスピリットファームに到着。道中は前々日の雨によってところどころ水溜りが残っていたが、馬場は前日の好天で良いコンディションに戻っていた。当日の本馬の調教は7時頃からと言うことなので、その前にトレーニングセンター内の撮影スポットを決め、カメラの準備を行なっていると声がかかった。厩舎で馬装を行なうところから撮影させていただいたが、当日の調教を担当してくれたサンチャゴさんの手を煩わすようなこともなく、人の指示にきちんと従うタイプのようだ。

馬房を出て、厩舎から僚馬とともに馬場に向かっていく姿を見守りつつ、コースを見渡せる場所へ移動。薄雲の隙間から朝陽の光が降り注ぐ。1周800mのトラックを右回りにキャンター。動き出しはまだまだ硬さの見られる動きだったが、周回を重ねて15-15のペースになってくるころには動きもスムーズになった。このあたりは、毎月の愛馬レポート中でも話題となっているところで、右トモが遅れがちになる部分だが、7月下旬の膝蓋へのブリスター治療のあとはこの馬のペースで調教を進められており、明智社長も「身体が温まってくれば歩様が気にならない状態になってきました」と話す。毎日の乗り運動で馬体の随所が着実に成長のカーブを描いているようだ。

この日の調教は7頭のグループで、グリモワールは2列目の外側を追走する形で行なわれた。外めを大きく回るような形でトレーニングをしていたが、コースを3周し終えたあとの様子を見てもけろっとしており、スタミナ面での不安は無さそうだ。その後は、1頭でグループを離れてゲート練習を行なったが、その様子を間近で見せて頂いた。最初は前扉が開いた状態で幅も広いゲートに入れて、駐立、スタートの一連の動作を行ない、次に通常の幅のゲートで前扉が閉じられて一連の動作を問題なく行なっていた。明智社長に伺ったところ「ゲートは問題ないですよ。扉が開いたら自分で出ていきますしね。今はまだ腰への負担などを考えて強く出さないだけで、そこが改善すればもっとスムーズに出てくれるでしょう」と答えてくれた。

負荷のかけ方ひとつで振り出しに戻ってしまうというところを考慮したメニューとなっているが、スピリットファームの基本姿勢でもある毎日の乗り運動によってこなせるメニューも増えてきているというのが実情だ。ここからトレセンに入厩するまでの課題についてもお伺いしたところ「今の15-15を馬なりでトレーニングしてしっかりと乗り続ける事で入厩も見えてくるでしょう。でも、それだけではゲート試験を受けてまたこっちに戻ってきてしまうんじゃないかなとも思う。今ここでじっくり鍛えることで、こちらに戻ってこずにデビューを迎えられるようにしていきたいですね」と明智社長。同期がどんどんデビューを迎えていく中で焦ってしまうのでは?という気持ちを察してくれたのか、続けて「5月に入ってきて5カ月。ここまで痛がるところがあったりして順調に進んでこなかったが、今は半マイル15-15でダメージが残ったり調子が落ちないようになってきた。このトレーニングを進めて伸びている靱帯が締まってきて、歩様が出始めから良い状態になってくれれば一段進んだトレーニングになります。ここまで進んでくれるとトレセンでの強い追い切りにも耐えてくれるようになりますから、こちらが焦りすぎない事が大事ですね」と話してくれた。

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調教後、身体を洗っている時もかわいい顔をこちらに向けてじっとしているのに感心していたが(写真右参照)、やはり落ち着いた性格のようで手を煩わせる事がないそうだ。治療を行なっていた際の舎飼いでもイライラせずに過ごせていたとのことで、むしろおっとりしすぎているのかと尋ねてみると「今の時点ではたしかにそう見えると思います。これから調教が進んでくると前向きな面が出てくると思うので、普段の様子も変わってくるんじゃないかな」との事。加えて「今はまだ調教でも周りの馬たちにあわせて動いているという印象だけど、身体がパンとして気持ちが入ってくると自分から動いていくようになります。そうなると入厩、デビューが見えてきますね」と今後の展望を話してくれた。

北海道から移動してきて5カ月、530kgほどあった馬体も511kgまで絞れてきた。治療のために休みを挟む形となったが、毎日の乗り運動によって再スタートをきったグリモワール。ようやく早いところの調教もできるようになってきたというタイミングだったが、明智社長を筆頭にスピリットファームの皆さんの手による確かな成長を感じさせてくれている。これまで兄ローレルリーベと同じようにデビューに向けて時間を要しているが、兄同様の高い能力を来春には示してくれるのではないだろうか。そんなグリモワールと競馬場で再会する日を楽しみに待ちたい。

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