INFORMATION
インフォメーション
インフォメーション

インフォメーション

モンプティクール17スペシャルレポート

募集馬情報

三冠馬にして初年度産駒から2歳女王、そして牡馬クラシックホースを送り出した父と、Jpn1勝ち馬を産んだ母。競馬という能力検定のもと、淘汰選択を繰り返されてきたサラブレッドにとっては最上級ともいえるプロフィールだ。

「正直言えば、年内にここまで調教が進められるとは思っていませんでした。こちらが考えている以上に奥深さのある馬だと思います」。JRAの騎手課程に合格しながらも「もっと別の角度から馬に携わる仕事がしたい」と競馬学校を中退し、豪州や日本の大手牧場、そしてホッカイドウ競馬などでトラックライダーとして腕を磨いたのちに育成牧場ヤシ・レーシングランチを開業させた八嶋雄太代表が、そう言って高く評価するのが「モンプティクール17」だ。

父オルフェーヴル。兄ノーヴァレンダは史上最高レベルと言われている昨年の全日本2歳優駿の優勝馬で、姉にはダートグレード競走で2着2回のブランシェクールも名を連ねている。「こちらに移動してきたのは8月下旬です。最初の印象としては、思った以上に馬格に恵まれていたということと、1歳の今時期としてはずいぶんと白い芦毛馬だなってことでした」。骨量に恵まれた白い馬体は、現在でも16頭いる同期生の中でも目立つ存在だ。実際に1歳の12月中旬現在ですでに470kgにまで成長。兄姉が500kgを超える馬体で活躍していることを考えれば、これは心強い。

そしてオルフェーヴル産駒特有の気の強さを内包させながらも、生来の賢さで早々にブレーキングを終えた同馬はすぐに騎乗馴致へと移行する。「元気な仔だと聞いていましたが、移動直後でも飼葉食いが落ちることもなく、環境の変化に適応してくれました。ハミ着け、鞍置き、そして騎乗馴致と昨日できたことは、ほとんどのことが今日もできる馬でした」。

「今までもオルフェーヴル産駒は何頭か扱わせてもらいましたが、やはり扱いに慎重になるケースは多かったです。実際、扱いにくいという面をもっている馬が多いのは事実ですが、それは賢さの裏返し。人間を試すようなところがあるのです。この馬は賢さが良い方向に向いた馬だと思っています」。そんな「モンプティクール17」が最初に与えられたメニューは1周1200mの屋外ダートトラックでのハッキングキャンターだった。「この世代のテーマとして、屋外周回コースで乗れる間は、しっかり乗り込むということを決めていました」。屋根や壁がない周回コースでは“走る”ことだけではなく色々なことを学ぶという。馬術で腕を磨いた八嶋代表らしい言葉だが「幸いなことに今年は例年と比較すると極端に雪が少なかった」こともあり、思っていた以上に時間をかけて乗り込むことができた。その甲斐あって今までの世代と比較すると精神的な成長の早さを感じるという。

取材当日。八嶋代表に手綱を取られた「モンプティクール17」がコースに、その勇姿を現した。堂々とした歩様。思わず、この馬が1歳馬だということを忘れかけた。この日は年末ということもあって、強めの追い切り調教。ヤシ・レーシングランチが使用している白井牧場の屋内1000m坂路は全国地方競馬場と同じ12cmに砂厚が敷き詰められており、最大傾斜角度は4%というタフなコースだ。その坂路コースを2頭併走の形で駆け上がる。

今回は八嶋代表が手綱を取って軽く気合をつける程度だったが「並ぶと闘争心が沸いてくるような雰囲気を感じました」。そういって表示された時計は楽に17秒を切ってきた。「撮影をするため、見慣れぬ場所に、見知らぬ人間がカメラを構えていたので、どうしても馬は、その部分に慎重になります。違う環境におかれたことで、いつもとは違うピリッとしたコンタクトが手綱を通して伝わってきました。今日は、今まで知らなかったこの馬の一面が垣間見えたような気がしました」と話し、「1歳馬の今時期としては十分な内容だったと思います。今までで一番速い時計になりましたが、手応えは1番楽でした。これで年末年始は思い切って休ませることができます。思い切って休ませたあとは、またゼロからのつもりで再スタートが切れます」。

現在3人の騎乗スタッフで16馬房を構えるヤシ・レーシングランチは開業5年目を迎えて成績も右肩あがり。例えば、ひとつ上の現3歳世代は2歳競馬で4頭が勝ちあがり、2頭が2着以内経験馬だ。「今までの経験を踏まえて、17年生まれ世代は、焦らずにゆっくり進めるということをテーマにしていました」。もちろん、馬によってメニューは変えるというが「モンプティクール17」の場合は、年が明ければまた基本的なメニューからスタートするという。それも「今まで一度も熱発したり体調を崩したり脚部不安を発症したことがない」という自信があるからだ。

「正直にいえば、もちろんまだ緩い部分も多いですし、自分たちが把握しきれていない部分もある。でも、このまま順調に成長していってくれたら凄い馬になってくれるのではないかなという思いもあります。会員の方にとっては、長く楽しめる馬になってくれると思います」と八嶋代表自身がもっとも楽しみにしている様子だった。