②パイオニアウーマン25 国内外のG1を6連勝し、2023年のロンジンワールドベストレースホースランキングで1位に輝いたイクイノックス産駒が募集馬ラインアップに加わった。本馬と同世代である父の初年度産駒の評判も上々で、セレクトセール2025では最高値の5億8000万円を筆頭に次々と高額な取引が続き、平均落札額1億5500万円をマークしたのだから、本馬の募集価格がリーズナブルなものにすら感じられる。村上欽哉牧場社長は「とにかく父そっくりです。毛色といい、顔の大流星といい、三白眼なところまで似てますね。黒いからそう見えるだけではなく皮膚感の素晴らしさも抜群で、皆さんが写真で見る以上に実馬は父を彷彿とさせます」と口火を切る。たしかに、威圧感すら漂わせる馬体やたたずまいは、まさに父譲りといえよう。離乳前の姿は母と寄り添って歩いたり走ったりしているのが不思議に思えるほど、可愛いというより格好よく堂々としている。そんな本馬の長所はルックスや造りだけではない。「動きのしなやかさがずば抜けています。常歩でも歩幅が大きくて推進力があり、脚の運びもしなやか。放牧地で走る際も、飛びも大きくてスピードがあり、牧柵を飛び越しそうな勢いで角のほうに向かって走るため、見ていて恐ろしいほどです。でも柔軟な身のこなしで方向転換するし、自分でもそれができると思って走っている感じです」というコメントから、柔軟性や瞬発力、優れた運動神経も伝わってくる。「性格がとても良くて大人しく、四肢すべてを安心して触れます。余計な事をまったくしない賢さはまるで古馬みたい。ただ、馬見せで歩かせると新幹線の先頭車両みたいな形に耳を絞ったり、会員さんの見学である程度時間がたつと『もう充分だろう?』的な感じになったりして怒りだしますが、怒っても暴れないところが偉いですね」というから、精神面も実に頼もしい。ワールドベストホース直仔という血統背景に加え、馬体、動き、精神面ともに高レベルな本馬は、社長の「出来の良さに満足しています」という総括を体現しているのだ。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら


④ジョディーズロマン25 新冠橋本牧場社長が「骨格は父のパンサラッサというよりも父の父であるロードカナロアが出ていると感じます。馬体の肉付きは、コロンとした丸いシルエットで腰幅がしっかりとあるところは母に似ています。父母双方から良いところを受け継いでいる印象です」と馬体について解説してくれた。放牧地を僚馬とそぞろ歩く本馬は、離乳してさほど日がたっていないとは思えぬほど、落ち着いている。その様子に感心していると「離乳前も、母から離れて過ごしている事が多かったですね」という。もともと、自立心が強いのかもしれない。「離乳の翌日に竹内先生が視察に来てくれたのですが、すでに1頭だけになっても大人しくしていました。会員さんの見学でも1頭で大人しいですし、正姿勢で立たせるとそのまま微動だにしません。1歳馬なみの落ち着きだと思います」とのことで、実に頼もしい。かといって、大人しい馬に時折見られるボーッとしたタイプではなく、「放牧時間になっても馬房の中で待たせると、ピリッとしたところを見せますし、放牧中は、スイッチが入ると回転数の速い脚さばきで猛ダッシュします。初速からスピードが乗る走り方なので、もしかしたら父のような逃げ馬になるかもしれませんね。そのあたりも兄ジョディーズマロンと違うところです」という。実際、走りはじめた本馬は目覚ましいダッシュを見せ、僚馬たちを置き去りにして放牧地を縦横無尽に駆け回った。そのお陰で、他馬とかぶることなく様々なカットをたくさん撮影できたので、スピード感あふれる軽やかな動きをご覧いただきたい。柔軟かつ素軽い動きはもちろんだが、「走ることが大好き」と言わんばかりの楽しそうな表情が印象的だった。「兄姉は顔に母譲りの流星がありますが、この仔にはまったくないですね。だけど、すごく可愛い顔です!」と社長がほほ笑みつつ話すように、かなりの美少女である。古くから「顔の良い馬は走る」と言われており、その点でも本馬は名馬の素質充分だといえるだろう。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら


⑤アビーム25 離乳して間もないというアビーム25は、好奇心旺盛なのか、筆者がレンズを向けるたびにカメラ目線となる。草をはんでいても、たたずんだり歩いたりしてもファインダーを通じて視線を感じ、しまいにはフレーメン中のカメラ目線まで披露する様子に笑みを誘われた。そんな様子を見つめつつ、「仲間たちのなかで、この仔だけがこちらを凝視していることはよくあります」と村上欽哉牧場社長がほほ笑む。そんな本馬は、どうやらかなりのお転婆らしい。「生まれたばかりの頃はかなりうるさくて、うちの牧場では珍しいくらい暴れていました。でも、その様子を見た杉山(晴)先生が特に気に入って管理してくれる事になったんです」と、予定厩舎決定に至るエピソードを教えてくれた。今は馴致が進んで常識にかなうようになったそうだが、それでもかなり活発だという。一方で馬房での手入れなどはとても大人しく、「扱いやすいので、スタッフがこの仔の手入れをしたがって、取り合いになるんです」というほどスタッフ間の人気者なのだ。社長が「離乳や夜間放牧で心身ともに疲れている仲間がいるのに、この仔は馬房で寝ているところを見た事がないです。馬房でも周りの動きを見て活発に動いているし、放牧地でも率先して走り回っています」と話すように、基礎体力も充実している。加えてめっぽう力が強いため「まだ身体がそんなに大きくなっていないのに、スタッフが引っ張っていると抑えられないぐらいです。入れ込んでいるわけではなく、平常心の状態でも前進を止められないくらい」とのこと。その力強さは走りにも表れており、「本当にパワフルな動きを見せます。それでいてフォームがきれいですごく軽やかなので、見ていていつも不思議な感じがします」と評する。たしかに、前肢の掻き込みも後肢の蹴りも迫力満点の力強さながら、走り全体の印象はあくまでも軽やかなのだ。「この力強さを走るほうに向けられるようにしたいです」という社長の思惑通りに成長し、パワフルな走りで活躍してくれるに違いない。 募集馬情報ページはこちら 出資予約ページはこちら


