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カツンダモン24スペシャルレポート

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2025年6月28日・第1回函館競馬5日目の芝1200m新馬戦で、好発から楽に抜け出して初陣を飾ったフィオラーノの全弟が本稿の主役である。兄の勝利は、当クラブ2歳世代の初勝利であり、父インディチャンプにとっては記念すべき産駒初勝利から2週連続での勝利となった。

「この兄弟はリバティアイランドと似た血統構成を持つのです」とグランデファームの衣斐社長が口火を切った。「配合で意識したのは、インディチャンプの母系に入るキングカメハメハが持っているTry My Bestと、エンパイアメーカーの母父に入るEl Gran Senorの全兄弟クロスです。リバティアイランドはこの全兄弟クロスを5×4の形で血統表に取り入れておりますが、この馬も、これを6×4の形で持っています」と胸を張る。Try My Bestは、自身と、直仔で代表産駒ラストタイクーンを通して世界中にその血を広めた名種牡馬で、高松宮記念を勝ったマッドクールの5代父。El Gran Senorは英国2000ギニーを不敗のまま制して欧州の年度代表馬にも輝き、種牡馬として英国ダービー馬Secretoを送り出している。

そして、「Try My BestとEl Gran Senorの母である名牝Sex Appealの牝系クロスはジャパンカップをレコード勝ちしたアーモンドアイ(6×3)や、先の香港スプリントで爆発的なスピードを見せてくれたカーインライジング(5×6)の血統表の中にも見つける事ができます」と続けた。そうした〝実績〟を持ち出すまでもなく、Try My BestとEl Gran Senorの2頭を生んだ母Sex Appealの血を重ねる事が悪いはずもない。また、エンパイアメーカーが持っているIn Reality4×3のクロスが、インディチャンプとの配合によって5×6・5と継続させる事で現代競馬に欠かせないスピードが期待できるという。

時をさかのぼる事およそ1年、まだ本馬が募集馬ラインナップに名を連ねる前から「カツンダモン24は、全兄よりも生まれは遅いけれども同時期の兄よりもさらに馬っぷりが良いし、動きに伸びやかさがある。ひょっとしたら弟は兄以上の大物かもしれない」と耳打ちしてくれていたのだ。その後、全兄フィオラーノが6月の新馬戦を快勝。「(期待値の)ハードルを上げてしまったかなぁ」と、苦笑しながら弟の提供を決めてくれた。

そんな本馬を「ひと言でいえば、健康優良児です」と評してくれたのは満田英樹ゼネラルマネージャーだった。名古屋競馬の現役ジョッキー時代にはJRAの重賞競走にも騎乗経験があり、育成分野に身を転じてからはローレルゲレイロはじめ数々のG1勝ち馬の調教に携わってきた。衣斐社長が全幅の信頼を置くトップホースマンだ。

「周囲に対して激しい闘争心を表に出すあたりはフィオラーノとよく似たところもありますし、少し違う雰囲気を感じる時もあります。生まれが約1カ月遅いので成長がゆっくりですが、弟のほうがオンオフの切り替えがはっきりしていると思います。身体は決して大きくはないですが、どっしり構えているイメージです」という。

ただし、満田マネージャーの言葉を借りれば「手入れの際は猫のように大人しく、ウォーキングマシンでの運動も、トレーニング前の馬装も、そして移動の際に使用する馬運車の乗降も、まったく問題ありません」との事。ゲートに関しては「まだ扉を閉めるまではいっていませんが、通過と駐立は問題ありません」と胸を張る。「あえて課題を挙げるとしたら?」という問いには、しばらく考えたあと「普段はどっしりと構えているのですが、運動中は時にやんちゃな一面をのぞかせる事もあります」と答えてくれた。

そんな本馬の父インディチャンプは、2019年のJRA賞最優秀短距離馬である。2025年にデビューした初年度産駒は12月19日現在で6頭がJRAで勝ち上がり、ファーストシーズンサイアーランキングでは堂々の3位。本馬自身や、その父ステイゴールドがそうだったように、基本的にはレースに慣れるまで時間がかかる晩成型であり、デビュー戦で勝ち上がったのは重賞競走で2着1回3着2回のタイセイボーグと本馬の全兄フィオラーノのみだが、3戦目で勝ち上がったブレナヴォンがエリカ賞3着。同じく3戦目で勝ち上がったホットゥトロットがいきなりの重賞挑戦で持ち時計を大幅に詰めるなど、キャリアを重ねながら力を付けていく馬が多い。一方で母のカツンダモンは、近親にマイケルバローズ(朱鷺S、富士S 2着、同3着)やサトノプログレス(ニュージーランドT)がいる血統で、愛国ダービー馬で種牡馬としても成功したLaw Societyも同じファミリーに属する。

そうして生まれた期待馬をグランデファームでは当歳時から夜間放牧で鍛え上げ、ケンタッキー大学で馬の栄養学の博士号を取得したスティーブン・デュレン博士が監修する飼料を与えて基礎体力のさらなる向上を図っている。そして、暑い夏を過ぎたあたりからグランデファーム場内の角馬場で騎乗馴致をスタート。生まれ月から逆算すると全兄フィオラーノよりも少し早いペースだが、それもあっさりと乗り越えて騎乗調教へと移行すると、すぐに頭角を現して周囲を驚かせている。

取材時は1周1600mの屋外ダートトラックコースが馬場凍結のため閉鎖されているので、屋内ウッド坂路が中心の調教メニューとなる。2本の日もあれば、3本の日もあるというが、基本はハロン18秒程度だという。現時点では、速いタイムを出すというよりも正しいフォームを身につける事を目的とした調教だが、2歳馬が1日に3回も坂路を登るというのは、ほぼ異例な事。それを可能にしているのは、生まれた時から体力増進を図るという飼養管理だ。「たしかに馬にとっては厳しいメニューかもしれませんが、グランデファームの馬たちは涼しい顔をしてクリアしてくれますし、しっかりと飼葉も食べてくれます。逆に言えば、食べてくれなければ、ここまではできません」という。先の「健康優良児」というのは、まさにこの事だろう。

撮影当日のメニューはウォーキングマシンでのウォーミングアップのあと坂路2本というもの。「無理をするつもりはありませんが、ハロン16秒前後をめどにします」と言い残して坂路に向かうも、終わってみれば「16.6秒、15.0秒、14.6秒」をマーク。併せた相手がハミを噛んでしまった事もあって、想定を超える時計が出てしまった。「スタッフには、15秒を切るなと口を酸っぱくしているのですが」とやや照れくさそうな表情を見せたが、時計を確認したその顔は満足気でもある。

最後に、会員の皆さんへ向けて総括をお願いした。「武器はスピードだと思います。フィオラーノと同タイプですが、こちらのほうが余裕をもって走ってくれるので、距離の融通性はあるような気がします」と評し、「ローレルクラブでグランデファーム提供といえば夏の北海道でというイメージが強いと思いますが、この馬も順調であれば、ここから函館競馬場に直接入厩してゲート試験。そしてデビューという運びになると思います」と晴れやかな笑顔で結んでくれた。

見事に新馬勝ちを決めてくれた兄以上だと関係者が高く評価する弟が、これからどのような成長と、そして活躍を見せてくれるのか、楽しみでならない。

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